鉄鋼工作
2024-07-17
こんにちはyoshiです
今回は私の中で唯一のインドアな趣味の鉄鋼工作について
紹介したいと思います
自宅に色々な工作機械を揃えて、バイクのサイドバッグサポートや
スライディングハンマー・キャンプ用五徳の脚の
短縮加工・自動車の補強部品×3種類を作ってきました。
今回はその中の自動車の補強部品を作った時の様子を軽くご紹介します。
作ってみた補強部品はシートレールバーというもので車内のシートレール固定ボルト 等、既存のボルト穴を活用して取り付ける補強部品で
乗り心地や操縦安定性の特性の改善が期待出来る部品です
-----作り方-----
①t4.5 の 60K鋼を車体に取り付ける為に必要な大きさにバンドソーで切り出します。
ボール盤を使いボルト固定用の穴を開けます。
左右の識別の為に打刻ポンチで刻印を打ちます。
グラインダーを使い角Rを加工します。
溶接箇所は予め酸化被膜を取り除いておきます。
②シートベルト下部固定ボルトを利用してシートレールバーを取り付けますが、シートベルト下部固定ボルトのボルト穴周辺はモノコックボディパネルの接合が密集していてボルト穴の面が奥まっているので、t3.2 の60K鋼で嵩上げ部品を作ります。
③ボルトで固定するt4.5板材の間をt1.5φ32の鉄丸パイプ STKM13C (S-C) 冷間引抜鋼菅 シームレス(継ぎ目無し)材で繋ぐ為に必要な長さにバンドソーで切り出します。
この時、t4.5板材を仮固定しているボルトは皿キャップボルトを使い板材に開けたボルト穴に対するボルトの位置を穴の中心になる様にします。
④車内でアーク溶接で仮付けする為にテフロンシートや水に浸した綿100%のウエスで養生します。
⑤車両の電気回路がアーク溶接の大電流で焼損しない様にバッテリー(-)端子を外して回路を遮断した上で車内で200V 直流被覆アーク溶接機を使い仮付けします。(狭い隙間で前屈みの姿勢で溶接は大変だった...)
⑥仮付けしたら、普段の運転時のシート位置に戻してシートレールバーがシートに干渉しないか確認します。
シート後方とロールケージの狭い隙間を干渉せずに縫う様に通せました。
⑦車内から仮付け溶接したシートレールバーを外して、熱で歪まない様にしっかり固定治具やボルトナットで固定した状態で溶接を仕上げていきます。
⑧溶接が終わり不要な所を削り取ったら#80サンドペーパーで塗装の足付け及び脱脂してから特殊エポキシ樹脂 高濃度亜鉛粉末塗料を使い錆止め塗装をします。
⑨錆止め塗料が十分に乾燥したら2液型アクリルウレタン塗料を使い塗装します。
今回選んだ色はビビットオレンジパール。
最後に同じく2液型アクリルウレタン塗料の艶有りクリアー塗料で塗装して塗膜が完全に硬化する78時間が経ったら完成。
⑩車に取り付け完了。
取り付け後の変化は
走行中の細かい振動や大き目の凹凸を乗り越えた時の
ブルブルッとした振動がはっきりと分かる程に抑えられて
とても静かな乗り心地になりました
また思いの外、車内に響く走行音も小さくなりました。
狙っていた効果が得られて作って良かったです!